岡崎慎司、50得点は通過点。2022年カタールW杯出場も視野に (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 では、こうしたレスターでの現状を、岡崎はどう捉えているのか――。

「勝ちに貢献することが、まず一番。周りの評価も気になりますけど、でもチームが今はそれ(守備面での貢献やハードワーク)を認めてくれている」と、この間まで低迷していたチームが安定軌道に乗るまで、フォアザチームの精神で下支えする覚悟があるという。

 そのうえで、ゴールも目指す。

「チームの勝利に貢献していくなかで、ひとつ、ふたつの決定機を決めていく。ギリギリのなかで1本を決めるっていうのは、ストライカーとして僕の課題だと思います。あわよくば、ブンデスでやってたような、ワントップのような役目がプレミアでもできればって思いますけど、何か違う形というのも、このまま見出せたらいい。もっとチームに余裕ができたら、セカンドストライカーとしてもうちょっと前で勝負できれば」

 最前線に位置するバーディーの後方でプレーすれば、自然とゴールまでの距離は遠ざかり、決定機やラストパスの数も減る。だが、少ない決定機を確実にモノにし、ふたケタ得点を目指していくという。難易度は極めて高いが、岡崎はそこに目標を定めているのだ。

 チーム内での役割や仕事に順応し、そのための努力を怠らない。同時に、到達点を高い場所に置く。代表戦とレスターの"2連戦"で、岡崎の持ち味である「適応力」と「向上心」が垣間見えた気がした。

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