岡崎慎司、50得点は通過点。2022年カタールW杯出場も視野に (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 4-2-3-1の1トップを任された日本代表では、ゴールを奪うことが最重要タスクになる。記念すべき「代表50ゴール目」を決めたW杯アジア最終予選のタイ戦の前には、イタリアの伝説的FWフィリッポ・インザーギのゴール集を眺めながらイメージを膨らませていたという。

「(ゴールを奪うというのは)イメージなんで。ボールに当てる瞬間とか(見ていた)。『どういう感覚で打ってるのか?』と言うと、(インザーギは)決定的な場面で思いっきり打っている。そういうところを見ていた。繰り返し見ることでやっぱり、チャンスの瞬間で表現できる。助けになった」

 いかにクロスボールに点で合わせるか。あるいは、どのようにゴール前に滑り込むか。こうしたイメージトレーニングの成果が、久保裕也(ゲント)のクロスボールにニアへ突っ込み、ヘッドで仕留めたタイ戦でのゴールだった。得点を奪うことに特化してプレーし、ネットを揺らして勝利に貢献した。

一方、レスターでの役割をわかりやすく言えば、「ディフェンシブ・フォワード」である。献身的な動きでチームを支え、プレスバックやプレッシングを積極的にこなした。

 岡崎がプレスをかければ、チーム全体にプレッシングサッカーのスイッチが入る。攻撃面でも鋭くターンして敵のマークを剥がせば、FWジェイミー・バーディーやMFリヤド・マフレズらが勢いよく前線へ飛び出していく。黒子のような役目だが、戦術面で岡崎の果たす役割は大きい。

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