W杯が危ういオランダ。空席の新監督候補にビッグネームが次々と浮上 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 2-0......。ブルガリア相手にまさかの完敗を喫したオランダのキャプテン、FWアリエン・ロッベン(バイエルン・ミュンヘン)は「悪夢だ。試合が終わってから、『お前のせいだ』と誰かをやり玉に挙げるのは簡単だけど、それで『0-2』という結果は変わらない。それが、厳しいけれど事実だ」と、やや感情的になりながら話した。

 ロシアW杯欧州予選グループAは、現在首位のフランスが大本命(※)。2位の座をオランダとスウェーデンが争う展開になっていたが、2位のオランダは4位のブルガリアに敗れてしまい、一気に4位まで沈んでしまった。一方、ブルガリアは3位に浮上した。

※予選形式はグループリーグ9組の各1位チームが本大会出場権を獲得。その後、各組2位のチームのうち成績上位8チームが4組に分かれてプレーオフを行ない、その勝者が本大会に出場できる。

 この夜のテレビ解説を務めたのは、ピエール・ファン・ホーイドンクとヨン・ファント・シップ(前メルボルン・シティ監督)。ふたりの批判は舌鋒(ぜっぽう)鋭かった。

「代表チームの監督は(デ・リフト抜擢という)先発メンバーで賭けを試みたが、それに敗れた。サッカーの世界においてオランダのステータスは、もうトップではなく中堅以下。ブルガリアはFIFAランキング71位。ハイチ(69位)、ギニア(70位)、セントクリストファー・ネイビス(73位)と変わらない国にオランダは敗れてしまった。しかも90分間で、5回しかチャンスを作れなかったんだ」(ファン・ホーイドンク)

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る