「夢はセレソン」。愛人殺害服役のGKが現役復帰でブラジルは大騒ぎ (4ページ目)

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki photo by Getty Images

 ブラジルでは1995年、当時現役ブラジル代表だったエジムンドが、深夜、ナイトクラブからの帰りに対向車と衝突し、3人を死亡させる事故を起こした。しかし、刑務所に入ることは免れ、対戦相手のサポーターから「人殺し!」と散々に野次られながら、平静を装って健気にプレーしていたのを思い出す(彼が東京ヴェルディと浦和レッズでプレーしたのは、この事件の後のことだ)。ブルーノも間違いなく同様の罵声を浴びるはずだ。そのとき、かつては血の気が多かった彼はどんな振る舞いをみせるのだろうか。

 世界のサッカー界でも前代未聞にして、おそらく空前絶後のケース。しっかり練習を積んで体調を整え、容赦ない野次にもめげることなくすばらしいプレーを見せてチームを勝利に導き、いずれは子供の頃からの夢だったというブラジル代表に初召集される......そんな"劇的"な展開はあるのだろうか。

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