マルセイユで不動のレギュラー。酒井宏樹は「ハリル戦術がよくわかる」 (5ページ目)

  • 小川由紀子●文・写真 text & photo by Ogawa Yukiko


 この試合のあと、ミックスゾーンで酒井に長々と話を聞いていたレキップ紙の重鎮記者エルヴェ・プノはその印象をこう話す。

「彼はとても面白いサイドバックだと思うね。ベンジャマン・メンディ(モナコ)やPSGの選手ほどではないが、他のクラブの選手とはまったく遜色ないし、彼なりの良いものを持っている。ポジショニングなど、これからもっと改善できる点もあるが、それはここでの経験とともに養われていくだろう」

 フランス国内でダントツの人気を誇るチームだけにプレッシャーも半端ではなく、フランス人選手でさえ順応するのに苦労すると言われるマルセイユ。そこでレギュラーとして出場する中で得た強みを、酒井宏樹はいかに代表戦で生かしていくつもりなのか。

「それは、その試合にもよります。監督が求めるものもありますし。結果的にそこは僕ではなく周りが判断することだと思います。とにかく大事なのは、勝てるチームの一員になることだと思う」

 尊敬する先輩、内田篤人が長らく守ってきたポジションを務めることへのプレッシャーはなかったというが、「自分が出たことで、勝てるチームか勝てないチームか、という部分へのプレッシャーはあった」と話す。

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