「長谷部、ケガで離脱」と聞かされた酒井高徳が語る日本代表への自信 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 もともとボランチが本職ではないという強い自覚がある。しかも「代表で長くやっている人たちには経験とプライドがあるから」と、長谷部と比較をされるのは心外という様子だった。だがこの5カ月間、ハンブルガーSVの主将として得たものは少なくない。

「もちろんキャプテンをやって自信もついているし、自分がやっていることの方向性についても自信を持っているので、それを日本代表でも発揮したい。戦い方や戦術が違うし、ドイツ人ではなく日本人とプレーするのだからやることはまた変わってくると思うので、その辺はすぐフィットしなきゃいけないところもあると思う。でも、今持っている自信、勇気は続けたい。それはどこであろうと、どんな相手だろうと同じ。忘れずに持っていきたいです」

 マルクス・ギズドル監督から主将について打診されたのは11月のサウジアラビア戦直後のことだった。疲労具合について聞かれるのかと思ったら、主将の打診だった。
 
 長谷部の負傷離脱の可能性という日本代表にとっての緊急事態が、予選のヤマ場であるUAE戦を前に起きてしまった。だが、チームは思いもよらぬことから変容していくことがある。もはや若手とは言えない酒井をはじめ、これからの世代の奮起をうながすきっかけになることを期待したい。

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