小林祐希がヘーレンフェーンの「リーダー&夕食番長」になっていた (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by SC Heerenveen

 そして、小林を評する「優れたリーダーシップ」も気になるところ。ストレッペル監督は「祐希は自分でチームの行事を計画する」と、ピッチ外でのリーダーシップを例に挙げているが、どうも要領を得ない。そこで実際に、小林にどういうことなのか聞いてみた。

 小林によると、そのパターンはふたつあるようだ。ひとつは、ロッカールームでシャワーを浴びているときなど、「今日は俺、メシを食べに行くのがひとりなんだけど、誰か一緒に来ない?」とチームメイトを誘い、ヘーレンフェーンの近場で食事をしに行くこと。もうひとつは、あらかじめチームメイト数名に声をかけ、グループでアムステルダムに行って日本料理をご馳走するパターンだ。

 小林はチームメイトを日本料理屋に連れて行く1週間前、下見を兼ねてひとりでアムステルダムまで食事に行くのだという。そこで何がメニューに出るのかをしっかりと研究し、さらにチームメイトに「鴨が出てくるけれど、お前食べられる?」「肉や魚とか、好き嫌いはある?」などを尋ね、もしダメなものがあった場合は代わりの食材をお店と相談する。また、寿司を食べに行くときには、欧米でよくあるアボカドを使った寿司やマヨネーズが入った寿司は出さないでほしいと、お店にリクエストを出すという。

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