「ゲントの侍」久保裕也は今が旬。
ハリルに届け、渾身のベストゴール

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

『ヘット・ニーウスブラット』『へット・ラーツテ・ニーウス』の両紙は、3-0の勝利に貢献した久保に採点8を与え、週間ベストイレブンに選出した。そしてメヘレン戦の翌日、3月13日に放映されたサッカー討論番組『スタディオン』では、鈴木隆行(当時ゲンク)や川島永嗣(当時リールセ)と一緒にプレーしたこともあるウェズレイ・ソンクが久保のプレーについて解説し、「久保はチームにとって重要な存在になった」と賞賛している。

 この第30節をもって、今季のベルギーリーグのレギュラーシーズンは終わった。メヘレン戦の勝利により、ゲントは順位を一気に7位から4位へと上げ、上位6チームで優勝を争う「プレーオフ1」に参加することになった。

 直近の3試合でゲントは、ラストスパートをかけて3連勝。この3試合で1点ずつ決め続けた久保の勝負強さは光っていた。まさに「助っ人」という言葉がぴったりの久保に対して、ベルギーの多くのメディアは「寿司ボンバー」と、高原直泰のドイツ時代と同じニックネームで呼んでいる。また、『ヘット・ニーウスブラット』は鎧をかぶった久保のイラストを掲載し、「ゲントの侍」として紹介している。確かに、そのキリッとした顔つきはまるで侍のようだ。

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