イタリア記者が解明。「誰が本田圭佑の
シアトル移籍をストップしたか」

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 かの国では今、サッカーがどんどん成長している(新シーズンからはミネソタ・ユナイテッドとアトランタ・ユナイテッドの2チームが新たにMLSに参加する)。サッカースクールや多くのスポンサーという本田のピッチ外での活動にもマッチする。

 こうして本田はシアトルと話をつけ、そのことをミランに、CEOのアドリアーノ・ガッリアーニに告げたものと思われる。

 MLSはこの土曜日、3月4日に開幕する。新天地で冒険をするなら最初から始めたい、だから、すぐにでもシアトルに合流したい。そう思うのはごく当たり前のことだ。そこで本田は契約満了前に移籍したいという希望をミランに申し出た。障害になるのは新オーナーとなる予定の中国人たちと思われたが、彼らもあっさりと本田の移籍を認めた。

 しかし本田はいまだミランにいる。では、いったい誰がストップをかけたのか? 唯一阻止できたのはガッリアーニだ。ではなぜ? これもはっきりしている。単純にテクニカル上の理由だ。

 ジャック・ボナヴェントゥーラがケガをしてからミランの中盤は、特にセンターハーフの数が少なくなってしまっている。新加入のジェラール・デウロフェウとルーカス・オカンポスがカバーできるのは攻撃であり、できてもサイドだけだ。

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る