岡崎慎司、ついに「道が見えた」。ラニエリ電撃解任→原点回帰で快勝 (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 そんななか、2トップの一角に入った岡崎もチームに活力を注入した。前線から敵を追いかければ、自軍の中盤にスペースが空くとプレスバックで潰した。象徴的だったのは6分のシーン。レスターがボールを失うと、岡崎が猛然と追いかけて相手に体当たり。体勢を崩したFWサディオ・マネからボールを奪い返した。

 一方、攻撃面でも効果的な働きを見せた。目立ったのは、敵を背負いながらパスを受け、鋭くターンして前を向くプレー。ここで敵のマークを剥がすことができればチャンスに直結するだけに、積極的な姿勢で局面打開を図った。

 さらに目についたのは、レスターがダイナミズムを取り戻したこと。FWの岡崎が中盤まで下がってボール奪取に走れば、セントラルMFのダニー・ドリンクウォーターがFWの位置まで突っ走る。こうしたポジションにとらわれない精力的なランが随所に出たおかげで、昨季の躍動感あふれるサッカーに立ち戻ることができた。

 こうしたポジティブな変化の理由を、岡崎は次のように説明した。

「『もう前から行くしかない』という感じでした。今まで僕も感じていたことだけど、やっぱり前からプレスに行けば、絶対にハメられると。そこを(シェークスピア暫定監督が)言ってくれたので、自分もやりやすくなった。とにかく整理したのは、相手チーム(の出方)にとらわれず、『自分たちで前から行こう』と。(暫定監督が)言ったことは、たぶん簡単なことだったと思うんです。でも、みんなも心のなかでは『(前から)行きたい』と思っていたと感じるんです。それで解放された。

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