長谷部誠、奥寺氏に並ぶブンデス234試合。「世渡り上手だったかな」 (2ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

「僕にとってはやはりチームの結果が一番なので、そういう意味ではチームの結果が出なかったことが全てです。今回このように奥寺さんの記録に並べてよかったことは......そうですね、30年以上も前にこのようなすばらしいリーグで、奥寺さんといったすばらしいプレーヤーがいたということを、みなさんにもう一度知ってもらえた。それだけですけどね」

 自らの成し遂げた記録についてはさておき、まだ欧州でプレーする日本人選手がほとんどいなかった時代に、これだけの試合出場を成し遂げた奥寺氏に対するリスペクトを示した。だが、長谷部にとって重要なのは記録を更新することではなく、目の前の試合に勝つことだった。

「ホントに記録どうこうっていうのは僕のなかではあまり......あまりというかホントに気にしていなくて、チームが勝てればそれが一番いい。この3試合負けている中で、よりこの厳しい状況をチームのために乗り越えたいといいますか、ホントに今はチームのことしか考えられないですね」

 記録というのは、目の前のことに全力で取り組み続けた結果として付いてくる数字にすぎない。234試合という数字は途方もないが、長谷部にとっては目の前の1試合、1試合に全力をぶつけてきたことの積み重ねだ。234試合目だろうが、235試合目だろうが、目の前の試合で全力を尽くし、勝利を目指すというのは変わらない。

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