もはやCLどころじゃないレスター。岡崎も不発でFA杯は3部に敗戦 (3ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 彼らは今冬の移籍期間に清武弘嗣らを放出した一方で、ステバン・ヨベティッチらを獲得しており、後半戦に向けて戦力を整えた。そのモンテネグロ代表アタッカーは、移籍後初のリーグ戦となったレアル・マドリード戦で途中出場し、終了間際に逆転ゴールを決めて欧州王者の無敗記録を止めた。先週末のエイバル戦でも、チームの全2得点をお膳立てしている。スティーブン・エンゾンジやサミル・ナスリがキャリアベストに近いパフォーマンスを披露するチームに、新たな武器が加わったのだ。

 そんなセビージャに、不振を極めるレスターが勝つシナリオはちょっと描きにくい。昨季の2大エース、ジェイミー・バーディーとリヤド・マフレズが1年前の輝きを取り戻すことが不可欠に思えるが、それは予想というよりも空想に近い。昨季リーグ戦で24得点を記録した前者と同17得点の後者は、今季ここまで5得点と3得点にとどまっており、チームの低迷を象徴する存在となってしまっている。

 レスターはリーグ戦のここ6試合で一度もネットを揺らしておらず、FAカップのミルウォール戦では先発した岡崎慎司に期待がかかったが、この日の日本代表FWはチャンスをことごとく外し、「レスターはいいパフォーマンスを披露したが、残念なことに、すべてのチャンスが岡崎に訪れた。彼には決定力がなかった」と、BBCの解説者を務めるトレバー・シンクレアに酷評された。

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