香川真司に危惧される「ベンチ慣れ」。CLベンフィカ戦も出番なし (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「入ったらバイタルのあたりに変化を加える。ポジショニングも、動き出しも、ドリブル、パスも。そこでちょっと精度が悪かったりしたので、そこの精度とコンビネーションは意識していました」

 試合は、ドルトムントが14本のシュートを放ちながら1本も決められず、58分にはオーバメヤンがPKを外し、決定機を作りながらも無得点で敗れた。

「今日はチャンスも多くて、勝たないといけない試合でした。自分が出れば全然やれるだろうという気持ちと意識は持っていたけど......次に切り替えてやっていきたい」

 もちろん試合に出ていない選手をつかまえて話を聞いているのだから、仕方ないといえば仕方ないのだが、試合を客観的にとらえて語る様子が、どこか他人事のようにも聞こえてしまうのだ。

 そういえば、先週末、ダルムシュタット戦後のこんなコメントも気になった。

「途中出場でも僕は全然受け入れているし、それはそれの楽しさがある。もちろん責任も重大ですけど、相手が疲労した中で出れるというのは、フレッシュな選手にはアドバンテージがある。もちろん試合の流れに入る難しさはありますけど、そこはネガティブには捉えていないので」

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