吉田麻也、聖地ウェンブリーへ。
鉄壁の守りで38年ぶりの決勝に導く

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 そして、すぐに視線を"聖地"ウェンブリー・スタジアムで行なわれるファイナルへと向けた。

「(在籍)5シーズン目で、このチームがすごく成長してきたなかで、やっぱりタイトルというものがチームに足りない。成長過程のひとつの区切りとして、タイトルを獲るというのは、僕にとっても、チームにとっても非常に大事なことになる。タイトルを獲れば、クラブの歴史に名を刻める。そういう選手になりたい。

 ウェンブリーは、みんなにとって憧れの地。代表選手は違うけど、ここ(クラブ)でやっている以上、ウェンブリーでは決勝しかできないので、非常に価値がある。伝統の重みを感じながらプレーできるのは、すごくサッカー選手として幸せなことで、誰もが成し遂げられることではない。そういうみんながやったことがないことを、どんどんやっていきたい」

 振り返れば、ファーストレグ終了後に吉田は「(準決勝のような)緊張感のある試合のなかで結果を出せるかどうかが、自分にとって一番足りないところ」と話していた。だが、ファーストレグとセカンドレグを通して、吉田は盤石の守備でチームを支えた。しかも、主将のDFジョゼ・フォンテがウェストハムに移籍し、主力DFのファン・ダイクが負傷欠場したなかでの「ファイナル進出」である。

「サウサンプトンはすごく成長してきた」と吉田は言う。ただ、その吉田自身も、リバプールとのリーグカップ準決勝で、成長の跡をしっかりと見せた。

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