岡崎慎司を零封。「キャプテン」吉田麻也のリーダーシップが光り輝く (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 しかも後半開始から10分で、「左CB」のファン・ダイクが足首の故障で交代するというハプニングに見舞われた。代わりに入ったのは、22歳の若いDFジャック・スティーブンス。「彼は左CBが得意じゃないから」との理由で、右CBとしてプレーしていた吉田が左CBにスライド。スティーブンスに右CBを譲った。さらに、この試合がプレミアリーグ出場2試合目というスティーブンスに「シンプルにプレーしよう」とアドバイスを送り、ファン・ダイク負傷のハプニングを無事に乗り切った。吉田の順応性と適応力、リーダーシップも光った一戦だった。

 試合後、取材エリアに姿を見せた吉田は「ひさびさに快勝したのでよかった」と笑顔。ファン・ダイクの負傷を機にキャプテンを務めたことに、「緊張した。逆転とかされたらハンパないっしょ!」と言って記者団を笑わせ、次のように言葉をつないだ。

「難しい状況でしたけど、ゼロに抑えられたのは評価できるし、ひさびさに3点獲れたのもチームにとってすごくいいこと。自分のパフォーマンスとともに結果がすごく大事になるので、今日は結果がついてきて本当によかったと思います」

 そんな吉田を褒め称えるのが、プレミア挑戦2季目を迎えた岡崎だ。彼もまた、ポジション争いの激しいプレミアに身を置いているからこそ、イングランドで戦う"後輩"として尊敬の眼差しを向ける。

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