武藤嘉紀VS大迫勇也。ブンデスで
対戦した代表FWそれぞれの事情

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 この日のマインツは、前半から5バックに近い状態で守りを固めるケルンを相手に、ボールを追い回した。身体的に負荷のかかる展開はさぞ「大変だったのではないか?」と尋ねてみた。

「そうですね。今日は(前線からの)守備が求められると言われていて、その中でもチャンスに顔を出していかないといけないですし。決定機も何個かあったので、そこをなんとかねじ込めればよかったかなと」

 最大の決定機は69分、ダニエル・ブロシンスキからの速い右クロスに飛び込んだシーン。ケルンは2人のDFがなんとか追いついて止めた。

「どうなったのか、見直してみないとわからないですけど、後ろから思い切り覆いかぶされたので。一発PKかなと思ったんですけど......」

 FWとして相手に最大限警戒された中での復帰戦。無得点を悔やみながらも、やはり充実感が滲んだ。

「ケルンも上位に食い込めるだけの力はありますし、きょうの戦い方を考えると、どっちに転んでもおかしくなかったので、(勝ち点)1をとれただけでもよかった。最後は1をとりにいったのかな、守備固めをして。内容も悪くはなかったし、ここからですね。次はドルトムント戦で、ドルトムントも調子がいいとは言えないので、勝てればすごく勢いに乗れるんじゃないかなと思います」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る