「ポジションを奪い返すために」香川真司が後半開幕戦いきなりフル出場 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 一方で後半、香川と同じ中盤でプレーしていたゴンサロ・カストロとの交代で入ったラファエル・ゲレイロの印象は鮮烈だった。入るやいなやこの日の2点目をアシスト。同じく途中交代のウスマン・デンベレとともに、文字どおり攻撃を活性化させた。フレッシュなだけでなく、その効果的な動きに目を奪われた。

 周囲の選手が疲弊した中で投入される選手のスピード感が違うのは当然だが、それでも複雑な気分になった。これまでの練習試合では香川と交代で入っていたゲレイロが、この日はカストロと交代。3人で2つのポジションを争うのであれば、それなりに突出したものを見せなくてはいけない。

 この日、香川のシュート数は3本。ペナルティエリア内にタイミングよく入りあと一歩のところで味方のパスを受けるシーンもあったが、どれも得点には結びつかなかった。

 香川はゴール前に入っていく意識を強く持ってはいる。

「自分自身、どういうものを特徴としているかという中で、ゴール前に入っていくというところは誰にも負けちゃいけないと思っている。ゴール前に入っていった中でのイマジネーション、コンビネーション、そしてフィニッシュとしての役割では、もっと見せつけていかないと。いい選手がたくさんいるから、そこはすごく個人的なもの(特徴)を出していきたいなと思います」

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