香川真司の先発が急増へ。
ブンデス後半戦はきっちり監督の構想入り

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 負傷で離脱していたゲレイロの復帰はおそらく近い。PSV戦では出場がなかったが、スタンダール戦、パーダーボルン戦と、いずれも香川と途中交代する形で出場している。それだけに、香川は存在感を発揮する必要がある。

 トゥヘル監督は「今季の目標は3位以内」と、ドイツメディアによるインタビューに答えている。前半戦の6位から、今後はドイツ杯やチャンピオンズリーグを戦いながら順位を上げていかなくてはいけないが、この冬は大きな補強もなく、負傷者が相変わらず多い。

 メディアとの関係も微妙なものがある。表面的には円滑で、古株記者たちも「問題はないよ」と言うが、これまでトゥヘル批判を繰り返してきたキッカー誌などはその姿勢を崩しておらず、批判めいた記事は減らない。求心力のあったユルゲン・クロップ前監督と比較されてしまうことには同情の余地もあるが、どことなく不穏な空気は絶えず流れている。

 クロップ時代の終盤、指揮官が迷走を始めると、香川は「この人でもこういう風になるんだと思った」と語っていた。現在、香川がトゥヘルに関して言及することはない。

 いずれにせよ後半戦、香川の出場機会は増えそうだ。チャンスを与えられている間にどのような結果を残せるか。そこから勝負が始まる。

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