シャルケ内田篤人、本格復帰への45分間。「ちょっと痛かったけどね」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 この試合後、ヴァインツィアル監督はドイツメディアからのインタビューに、「リハビリしながらも復帰していく時期だ」と、期待を隠さないようになった。

 さらに16日、内田のライバルであるジュニオール・カイサラが、トルコのイスタンブールBBSKへの移籍を発表した。何よりもこれは大きな追い風だ。内田がフルでできるレベルにさえ戻ってくればカイサラは不要。カイサラ本人だけでなく、シャルケのフロントもそう判断したと解釈していいだろう。

 現在、内田は左内転筋の痛みを訴え、練習から一時的に離脱している。1月18日は寒空の下、実戦形式でトレーニングするチームメイトを横目に、タッチライン際をただただ走っていた。

 それでも「スペインで45分やってよかったよ。実はちょっと痛かったけどね」と笑顔を見せるのは、追い風を感じているからにほかならない。

「リハビリって、他の箇所を痛めながら復帰していくものだから」とも言う。負傷した右膝を治すためには他にも負担がかかり、歪みが生まれる。全体を整えるためには焦りは禁物だ。

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