スペイン人記者は「残留だ」。セビージャ清武弘嗣の1月移籍はあるのか

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 短期間のうちにレアル・マドリードと3試合を戦ったセビージャ。国王杯(2試合合計6-3でレアルが勝利)では苦杯をなめたが、1月15日のリーグ戦ではホームのサンチェス・ピスファンで2-1と、しっかりとリベンジを果たした。試合後にロッカールームでは勝利を記念する集合写真を撮影。清武弘嗣も一員として写真の中に収まっていた。だが、清武はその試合でメンバーから外れ、ユニホーム姿ではなく私服だった。

国王杯の試合前、入念にアップをする清武弘嗣(セビージャ)国王杯の試合前、入念にアップをする清武弘嗣(セビージャ) ケガで後れをとったものの、清武は開幕直後から順調に新天地で結果を残していた。だが、代表で日本へ戻っている間にチームはサミル・ナスリを獲得。去就が不明確だったビセンテ・イボーラ、スティーブン・エンゾンジも残留を決めたことで、ホルヘ・サンパオリ監督の中で、日本人MFに対するチームの中のヒエラルキーは残念ながら下がっていった。清武は思ったような出場機会を得ることができず、キャリアの中でも初めてというくらいの難しい状況に追い込まれ、ピッチの上で躍動する姿は見られなくなった。

 力のある選手であることはセビージャのスタッフもわかっている。だが、たび重なる代表参加によるチーム離脱は、アルゼンチン人監督のサッカーを理解するという点でチームメートの後塵を拝することにつながった。その結果、この冬の移籍市場で古巣であるドイツへの復帰などが噂されるようになってしまった。

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