原口元気はなぜ元気に走れるのか。その秘密は「超地味トレ」にあり (4ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 その変化の詳細については、原口自身も「感覚なのであんまり説明できない」のだという。逆に現在の目標に関しては明確だ。

「最初の3~4歩を速くしたい。どちらかというと自分は長く走ったときにスピードが出ていくタイプだけど、そのなかでも最初の5メートル、10メートルをもっと速くして、さらに速くなったときにバランスが崩れないようにするとか、そういうところにトライしています」

 確かにこれまでの原口の持ち味は、中盤から出ていく時のスピードや、苦しい時間帯でもスピードが落ちないフィジカル的な強さだった。だが、本人が常々口にする「得点」が目標ならば、より高いポジションで起用される必要があるし、そのためにはゴールまでの短い距離で相手に圧倒的な差をつけなくてはいけないということなのだろう。

 原口本人が具体的に口にしたわけではないが、状況次第では、ヘルタから次のステップを目指して移籍を考えてもおかしくない時期である。そのために武器は多いに越したことはない。こういう一見地味なトレーニングの積み重ねが、きっと原口を助け続けるに違いない。

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