予想を覆すプレミア前半戦。チェルシー、リバプールはこのまま走れるか (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 また、開幕前の予想が芳(かんば)しくなかったリバプールの健闘も目覚ましい。先述の順位予想ポイントでは6強チームのなかで最下位と予想されていたが、フタを開けてみると、13勝4分2敗の安定飛行を続けた。得点数「46」はリーグ最多で、ゲーゲンプレスから畳み掛けるように分厚いアタックで敵をねじ伏せる、ユルゲン・クロップ監督のサッカーが威力を発揮した。FWサディオ・マネやFWロベルト・フィルミーノ、FWフィリペ・コウチーニョらのアタッカー陣も好調で、就任2季目のクロップ体制の足取りは軽い。

 対して思わぬ苦戦を強いられたのが、首位と13ポイントの大差をつけられたマンチェスター・Uだ。MFポール・ポグバとFWズラタン・イブラヒモビッチを筆頭に大型補強を敢行しながら、第4節から第14節まで「2勝3敗6分」の大ブレーキ。優勝戦線から脱落し、一時は順位を8位まで下げた。

 しかし12月を境に復調し、シーズン折り返し地点まで一気に5連勝を飾った。V字回復できた要因は、ようやくチームの最適解を見出したことにある。それまで流動的だった中盤中央部のセレクションを、MFポグバとMFマイケル・キャリック、MFアンデル・エレーラの3人で固めたことで、戦い方に安定感が生まれた。アーセン・ベンゲル監督も「ユナイテッドは優勝戦線に復帰した」と発言しており、後半戦の巻き返しに期待が持てそうだ。

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