カレン・ロバートのインド戦記。「月収にしたら今までで一番よかった」 (5ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao

「お金のことがよく言われますが、僕の場合、昨季韓国で1年やったときより少し落ちましたけど、月収にしたら今までで一番よかったですね」

 Jリーグのほか、オランダやタイ、韓国2部でもプレーしてきたカレンにとって、ISLのサッカーはどう映ったのか。

「ほぼ毎日どこかで試合があるようなスケジュールなので、いったんシーズンが始まってしまうとなかなか戦術的な練習をする時間もないですし、どうしても個の力に頼ったサッカーが目立ちました。たとえばサイドバックがオーバーラップしてクロスなんて場面はほとんどなく、どうしても選手間の距離が広がってしまう。

 ただ、外国人選手が多い分、接触は激しく、セットプレーなどは迫力がありましたし、寄せ集めのチームであるがゆえに思わぬかたちでチャンスやピンチが生まれ、それが試合を面白くしている部分はありました。中には元イタリア代表のジャンルカ・ザンブロッタが指揮を執っていたデリーのようにかなり組織的に戦っていたチームもあれば、優勝したアトレティコ・コルカタのように伝統的にポゼッションサッカーをしているチームもありました。でも、基本は個人頼みのサッカーなんですよ」

 インドといえば環境面も厳しそうだが、スタジアムや宿泊施設、食事や移動などはどうだったのか。

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