バルサと楽天の契約は、久保建英が復帰する追い風になるのか? (2ページ目)

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko photo by Photogamma/AFLO

 スペインのトップチームであるバルサと日本との関係の強化は、中国からスポンサーシップを受けるサッカークラブの多いなか、別の意味で注目を浴びている。そこで気になるのが、「バルサユースに所属していた久保建英にとって、それが追い風になるのか?」という点だ。
 
 日本人選手が、日本企業のロゴが入ったバルセロナのトップチームのユニフォームを身にまとい、10万人の観衆が見守るなかカンプノウでゴールを決めて、メッシやネイマールとそれを祝い合う。そんな夢のような話が現実になるのだろうか、と妄想に浸るのは楽しいが、現実はそう簡単に夢を見させてはくれない。

 先日行なわれたJリーグ・インターナショナルユース杯で、現在15歳の久保が得点王となったという報道があったが、そうやってピッチで結果を出し続けること、それだけが久保がバルサに復帰できる道だ。つまり、先ほどの問いに対する答えを言ってしまえば、複数の日本企業がスポンサーになっても、それが久保のバルサ復帰に有利に働くことは、まずありえないのだ。

 今回の楽天のスポンサーシップは「トップチーム」に限られており、ユースは含まれていない。もし久保が戻ってきても、トップチームに登録されない限り、楽天のロゴの入ったユニフォームを着ることはない。もっとも、久保本人にしても、スポンサーからのサポートを望んでいるわけでもないだろう。

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