バルサと楽天の契約は、久保建英が復帰する追い風になるのか?

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko photo by Photogamma/AFLO

 今シーズンも多くの出来事がスペインサッカー界で話題となっている。そのなかでも、間違いなく日本でもっとも多くの反響を呼んだ出来事は、2017年から「楽天」がバルセロナのメインプレミアムパートナーになることだろう。

15歳でU-19代表にも招集されている久保建英15歳でU-19代表にも招集されている久保建英 クラブ会長によってこの重大発表が行なわれたのは11月中旬だったが、実際に承認されたのはそれから1カ月後だった。トップの鶴の一声で物事を決めない民主的なシステムを敷いているバルセロナは、総会で契約合意の内容詳細を説明したうえで、ソシオを始めとする総会参加者の過半数以上の賛成が得られない限り、フロントが合意に達しても承認が得られない仕組みなのだ。

 その結果、楽天とのスポンサーシップの契約批准は377の賛成票、反対票4、白紙票5で、可決されることになった。バルサは楽天から、優勝ボーナスとは別に毎年5500万ユーロ(約64億円)を受け取り、世界でも最多のスポンサー資金を提供されるスポーツクラブとなる。

 バルセロナのスポンサーになっている日本企業は楽天だけではない。2016年からは、KONAMIがクラブのプレミアムパートナーとなっているし、カンプノウの改修をカタルーニャの設計事務所と共に請け負うのは、すでにバルセロナにオフィスを開設している日建設計だ。

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