ラニエリに翻弄された岡崎慎司が、「準レギュラー」から脱するには? (2ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 夏の市場でFWイスラム・スリマニが加わり、ベンチにまわる試合が一気に増えた。転機になったのは、プレミアリーグ第9節のクリスタル・パレス戦。5試合ぶりに先発を言い渡された試合でゴールを決め、ラニエリ監督に「シンジがいたほうがチームはよくなる」と言わしめた。

 ここから5試合連続で先発。定位置をふたたび確保したかと思いきや、チームの成績が芳(かんば)しくないことからラニエリ監督がメスを入れ、またしても岡崎はベンチ要員にまわった。

 第18節までの先発数は半数の9試合で、途中交代での出場は5試合。出番がなかったのは4試合である。CLの戦歴も先発2試合、途中出場2試合、出番ナシが2試合。「主力組」はMFリヤド・マフレズやMFダニー・ドリンクウォーター、FWジェイミー・バーディーで、岡崎の序列は「準レギュラー組」と言っていいだろう。

 実際、日本代表FWも同じように考えており、「絶対的な存在ではないと思います。自分に代わる選手を常に探していると思うし、自分のことを『ひとつの手段』として捉えている感じがする」と、自身の立ち位置について分析している。

 ただし、厳しい状況に追い込まれても、岡崎は試行錯誤を重ねた。

 開幕直後からチームが機能しなかったことから、序盤戦は献身的な動きで支えて、チームの流れをよくしようと努めた。バーディーを含むチームメイトからも、「お前が必要だ」と声をかけられた。

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