先発出場の香川真司、絶好のチャンスに足がもつれた原因「わからない」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 この日の香川は後半2分、絶妙なスルーパスでデンベレの同点ゴールをアシストした。最終ラインからの組み立てで、ボランチのユリアン・ヴァイグルからの縦パスをデンベレ、香川とつなぎ、香川がドリブルで持ち上がる間にデンベレはゴール前に。香川からのパスを受けてシュートを決めた。

 好プレーではあったが、そう言われると、香川は「ウスマンのゴールでしょ」と一蹴した。香川がデンベレのスピードを生かしたとも言えるが、ディフェンダーを追い越し、最終ラインを寄せ付けずにシュートまで持ち込んだのは確かにデンベレだった。

 香川自身にもチャンスはあった。59分、ペナルティエリア内でデンベレからリターンパスを受けた香川は、十分なスペースもタイミングもあったにもかかわらず、もつれたような体勢になり、シュートが足につかなかった。「体力的に切れていたというわけではない」としながら、こう振り返った。

「僕のボールの感覚がちょっとずれていたというか......。それがどういう意味か(なぜ感覚がずれたのか)、わからないですけど。試合勘なのかもしれないし。ただああいうところで決めないとチャンスを逃すことになる。自分自身、(足りないのは)こういうところだと痛感しています」

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