「ずっと痛みが溜まっていた」久々にベンチ入りした香川真司が語る体調 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「多少、痛みはなくなりましたけど、しっかり治すにはまだ時間がかかると思います。しっかりケアをしながら、ウィンターブレイクもあるので......という感じですね」

 痛みが完全に引くまでは出場を焦らずに、治療を優先するということのようだ。

 年内はアウクスブルク戦を残すのみ。とはいえ、あいかわらずドルトムントのチーム事情は苦しい。ホッフェンハイム戦ではイエローカード2枚でマルコ・ロイスが退場、ウスマン・デンベレも負傷交代した。攻撃的MFからフォワードにかけてのポジションはひとりでも人が欲しい状況だ。

 本来であれば香川にとってポジション奪取のチャンスであるのは間違いない。だが、ホッフェンハイム戦での香川のスタンスはこうだった。

「今日は(試合前やハーフタイムに)ロングキックをやっていないし、ウォーミングアップもそんなにやっていない。あまり負担はかけたくなかったので」

 とにかく試合に出たい。できれば全試合にフル出場したいというのが本来の香川の姿勢であり欲求だ。Jリーグ時代であれ、マンチェスター・ユナイテッド時代であれ、それは変わらなかった。それなのに、ここまで慎重になるというのは余程のことがあるはずだ。だからなのか、香川の話からは焦りは感じられなかった。

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