本田圭佑の復活を予言したモンテッラ。「五指に入る模範的プロ選手だ」 (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 クロトーネ戦はミランにとっては必ず勝たなければならない試合だった。次の12月12日の試合は、同じ勝ち点で2位のローマとの直接対決。どちらか勝ったほうが単独2位となる最大のチャンスだ。だからこそその前に、相手に引けを取ってはならなかった。ローマもその思いは同じだったのか、ラツィオとのダービーという難しい試合でも勝利を得ている。

 さて、 "全てが起こった10分"の始まりは、本田圭佑が途中交代してピッチに入ったところから始まる。本田にとっては4試合ぶり(最後にプレーしたのは10月25日のジェノア対ミラン戦)の出場だ。このコラムの読者の皆さんも、不安な気持ちを抱えながら待ち望んでいた瞬間だったろう。

 すでに後半の10分くらいから、本田はモンテッラに命じられて、他の2人の選手とともにピッチサイドでウォーミングアップをしていた。勝利のためには最大の努力を払わねばならない。そこでモンテッラは本田に賭けた。実はモンテッラは、本田について、試合前の記者会見でこう語っていた。

「本田は私が知る中で五指に入る模範的プロ選手だ。ただし今のところ私はスソのプレースタイルが気に入っている。本田は他のポジションでもプレーできるが、それは今のシステムにおいてではない。そのため多少彼に犠牲を強いてしまっているが、これからクリスマスの間にはもっと出番が増えるかもしれない」

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