純正イタリア人チーム化が進むミラン。となると本田圭佑の立場は... (3ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文text by Stefano Melegari 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 これは最近のイタリアのビッグチームにおいては驚くべきイタリア人率の高さだ。例えば同じ節のユベントスではスタメンに入ったイタリア人は2人。ローマに至っては皆無である。つまり若きイタリア人選手で勝利して続けているのが今のミランというチームなのだ。これはシルビオ・ベルルスコーニが以前からずっと口にしてきたチーム作りの構想と合致する。

 そうなると困るのは本田圭佑である。スソのブレイクに加え、30歳と決して若くはなく、イタリア人でもない本田は、残念ながらますますピッチから遠ざかってしまう危険性がある。本田は中盤のトリオの一角としてプレーできなくもないが、そのポジションにも若いクロアチア人プレーヤーのマリオ・パサリッチがいる。長いトンネルの出口はまだ見えてこない。

 さて、最後にチームの株式譲渡の進展具合を久々にご報告しよう。ベルルスコーニから中国人企業グループへの完全な受け渡しは12月13日までに行なわれるはずだった。しかし、どうやら全てが完了するまでにはあと30日が必要なようである。支払いの遅れで、今回の譲渡そのものがご破産になるのではないかという声も上がっている。

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