「ラクテンって何?」。地元バルセロナの
新スポンサーへの反応は?

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

 彼らにしてみれば、今回の合意は納得できるものではなく、"Un club mas"、すなわち「数あるクラブの中のひとつ」にすぎない存在になったと批判してもおかしくない出来事なのだ。

 それでも強いチームを作り続けるためには胸スポンサーをつけることは避けられない。それが、バルセロナの多くのサポーターやメディアの意見である。楽天とのスポンサー合意について、SPORT紙の記者であるトニ・フリエロスは、楽天が欧州ではまったく無名の存在であるにもかかわらず、好意的に評価している。

「今回の合意を誰もが歓迎している。話ではアリババなどの中国企業やカタールなどが楽天以上のオファーを出してきたと言われているが、バルセロナの幹部は昔からの知人である三木谷氏の人柄なども考慮して今回の合意に至ったという話だ。それに楽天は宗教的な問題もないし、男女差別のイメージもない。楽天のことを多くのサポーターは知らないが、日本の企業であることから信頼を置いている」

 バルセロナは、ジョアン・ラポルタが会長を務めていた2006~07シーズン、初めて胸スポンサーを付けた。選ばれたのは国連機関のユニセフだ。

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