CL初先発で初ゴール。なのに岡崎慎司の表情が浮かないのは? (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 岡崎は反省すると、さらにこう続けた。

「目標をひとつ達成すると、新たな目標が出てくる。やっぱりそういう意味では、『次はチームのために』。チームがうまくいかないと、自分も消えてしまう印象が強く残ったんで。そういうときに、チームを助けられる選手になっていかなければ。自分が失点に絡んでしまったので。

(記者:すごく喜んだ感じでないのは失点のせい?) それもあるし、プレミアリーグもすぐあるし。うれしいですけど、だいたいいつもこんな感じです。目指していたモノが取れたときは、もう次に目がいってしまう。プレーしていても、『このチームをどうやったら助けられるか?』ということを考えてしまうし。もちろん、ゴールを目指すようなプレーを増やしていこうと思っているんですけど、チームとの関係もありますから」

 CL5戦目で初先発、そして初ゴール。チームも勝利したことから、安堵の表情を見せると筆者は勝手に想像していたが、岡崎の口から出たのは反省の言葉と今後のことだった。彼の目は、すでに「次へ」と向けられていたのだ。

 落ちついた様子で語る岡崎を見ながら、思い出した場面があった。リーグ優勝を決めた昨季の戴冠式、5月7日に行なわれたエバートン戦後のことだ。

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