岡崎慎司は「飛び出しで勝負」。
レスター不振と代表戦の刺激で原点に

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

「開き直る」ようになった背景には、もうひとつ大きな理由がある。11月の日本代表戦だ。11日の強化試合オマーン戦は、途中交代で約30分の出場。15日のサウジアラビアとのW杯アジア最終予選では、後半ロスタイムから約1分間の出番で終えた。そして、1トップとして大迫勇也(1FCケルン)が台頭――。レギュラーの座が揺らぎ始めたが、「代表はいい刺激でした」と言う。

 ここで岡崎が口にしたのが、ブラジルW杯だった。

「(ブラジルW杯前のことを)思い返すと、(代表には)パサーがいるから、俺が何も考えなくても走ったらそこにボールが出てきた。でも結局、W杯でパスの出どころを潰されると、俺は何もできなかった。そこで、『高いレベルであっても、周りを生かせるような存在にならないと、W杯では活躍できない』って思うようになった」

 プレミアリーグに挑戦することを決めた最大の理由は、いかにストライカーとして進化するか、ということにあった。劣勢に陥っても、自らのゴールでチームを救う。ストライカーの嗅覚を発揮し、得点を量産する。その答えを見つけるために、「個の力が化け物みたいな奴がたくさんいる」(岡崎)プレミアへの移籍を決めた。

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