豪腕代理人が明かす、ファーガソンの悪態とポグバ「マンU移籍」の裏側 (5ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 ユナイテッドにはポグバも必要だったと、ライオラは言う。「ポグバはどの有名クラブにも行けた。レアル・マドリードに行けば、クラブのステータスを上げるトロフィーのような選手になっていただろう。しかしレアルは、チャンピオンズリーグを制覇したばかりだった。バルセロナには、すでに『トロフィー選手』が3人いる。メッシ、ネイマール、スアレスだ。今の状況は、長期にわたる準備の結果なんだ。私はポールの移籍について、2年前からユナイテッドと交渉してきた」

 ユナイテッドの幹部たちは、ライオラを信頼しているように見える。監督のジョゼ・モウリーニョは、自分の代理人でもあるジョルジュ・メンデスが担当する選手を買うのを好んだが、今はライオラとの仕事にも満足しているようだ。

「モウリーニョのことはインテル時代から知っていて、仲はよくなかった」と、ライオラは言う。「でも彼は、私のやっていることを理解するだけの賢さはあると思う。私のことを理解してくれるクラブには、3~4人の選手を送り込んでいる。今はユナイテッドに。その前は、ユベントスやミラン、パリ・サンジェルマンに」

 ライオラに言わせれば、そうした場合に彼はクラブのコンサルタントのような立場になる。だとすれば、ユナイテッドの今の不振についても彼に責任の一端があるはずだ。

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