豪腕代理人が明かす、ファーガソンの悪態とポグバ「マンU移籍」の裏側 (2ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 選手はどう答えます?

「たいていの選手は、考えたこともない。だから、家に帰って考えてこいと言ってやる」

 数年前にライオラは、「フットボールをやる理由」をしっかり持っているフランス人選手を見つけた。そのときポール・ポグバはまだ10代、マンチェスター・ユナイテッドの期待の若手だった。

 ポグバはファーストチームに定着していなかったが、ライオラはもっと給料をもらっていいはずだと彼に言った。だが、いずれにしてもユナイテッドには残るべきかもしれない、特に「すばらしい監督」であるアレックス・ファーガソンがいるのだし、とライオラはポグバに話していた。

 しかし2012年、ライオラはユナイテッドに対し、ポグバの契約の見直しを求めた。監督だったアレックス・ファーガソンとの交渉を再現しようとして、ライオラは会話を英語に切り替える。

ファーガソン:選手がいないところで、きみとは話をしない。
ライオラ:(ポグバを)ロッカールームから呼んできてください。
(ポグバがやって来る)
ファーガソン:(ポグバに)この契約にサインしたくないのか?
ポグバ:この条件だと、僕たちはサインしません。
ファーガソン:(ライオラに)くそったれ。

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