ドイツ2部のMFになった浅野拓磨が
アーセナル復帰のために必要なこと

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

「1対1で(相手DFに)引っ掛かってしまう場面もあって、そこから相手のカウンターになってしまって......ああいうシーンは少なくしていくというより、ゼロにしていかなければならないですね。1対1で引っ掛かるのであれば、周りを簡単に使って、再び自分がゴールに近い位置でボールを受けられるような考え方も必要」

 実は、これは浅野がボルシアMG戦の前の1860ミュンヘン戦後に語っていたことだ。危機感を感じていた矢先に、1部の、それもCLクラスの相手に現実を突き付けられてしまった。

「あの場面も僕自身、1対1というよりは、相手が2枚いたのも分かっていましたし、そのなかで迷って、いざ仕掛けようとなったときに相手が近くにいた。もっと余裕を持って周りが見えていれば......たぶんボランチもフリーだったと思います。僕を呼んでいる声も聞こえたのでそこにつなげて、自分がまた前で受けるというプレーも自分の強みだと思うので......」

 ただし、ボールを失わないように慎重になりすぎて、仕掛ける積極性を失っては元も子もない。必要なのは、仕掛けるのか、確実にいくのかの適切な判断だ。

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