10連勝から大失速のマンC。名将グアルディオラの誤算はどこにあるか (2ページ目)

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by Getty Images

 ところがその後、シティは突如として勝利から見放されるようになる。9月28日のCLグループステージ第2節、敵地でのセルティック戦が壮絶な打ち合いの末に3‐3のドローに終わると、その4日後にはトッテナムのホームで0‐2と今季初黒星。さらに、リーグ戦でエバートンとホームで引き分けた後、CLでペップの古巣・バルセロナに0‐4の大敗を喫してしまう。

 再びリーグ戦のホームゲーム(サウサンプトン戦)で引き分け、今度はマンチェスター・ダービーとなったリーグカップ4回戦でマンチェスター・ユナイテッドに0‐1と敗北。グアルディオラ監督が公式戦で6試合連続未勝利となったのは、キャリア初のことだった。

 ウェスト・ブロムウィッチに4‐0と快勝してその記録は止まり、続いてCLのホームでのバルセロナ戦で3‐1と連勝。これで復調するかと思われたが、4日後のプレミアリーグのミドルスブラ戦では終了間際に追いつかれて1‐1の引き分けに終わり、ホームでのリーグ戦は3試合連続のドローとなった。この不安定すぎる結果に、当の45歳の新監督も苛立ちを隠せない様子だ。

「(試合を通じて)うちがボックス内に10度侵入した一方、相手はたったの2回だ。この内容に問題があると言えるのか?」と試合後にグアルディオラ監督は語った。

「我々は素晴らしい攻撃を披露し、多くのチャンスをつくった。試合に勝つために必要な、いや、必要以上の好機をだ。だが、最終盤を1‐0で迎えてしまえば、あらゆることが起こりうる。エバートン戦とサウサンプトン戦も含め、この3試合で我々は勝ち点6を取りこぼしてしまった。とはいえ、この試合が1‐0で終わっていれば、我々のパフォーマンスがいかに素晴らしかったかをここで話しているはずだ」

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