リバプールがついに首位。
宿敵ファーガソンも「クロップ改革」を絶賛

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by Getty Images

 なかでも目を見張るのが、ここまでリーグ最多の30ゴールを叩き出している攻撃陣だ。リーグ5位タイの6ゴールを挙げているFWサディオ・マネを筆頭に、FWロベルト・フィルミーノやFWフィリペ・コウチーニョ(いずれも5ゴール)らのアタッカー陣が好調。「ゲーゲンプレス」を発動して高い位置でボールを奪い、前線の選手が流動的にポジションを変えながら仕掛けるアタックがうまく機能している。

 実際、1試合あたりの得点数は、昨季の1.66ゴールから2.73ゴールへ上昇した。8位で終えた昨季との違いについて、クロップは次のように説明する。

「昨季もポゼッションやパス、オーバーラップなどはよかったが、最後のフィニッシュワークが十分でなかった。最終局面で、違いを作れない試合があまりに多かった。だから我々には、ペナルティエリア内にうまく侵入できる選手が必要だった。今のチームには、そのような選手が揃っている」

 センターフォワードのフィルミーノは中央だけにとどまらず、味方のために左右両サイドに開いてタメを作る。ここから、新戦力のマネがスピードを生かして敵の守備網を突破すれば、コウチーニョが鋭いミドルでアクセントをつける。パスでリズムを作るMFアダム・ララーナ、推進力の高いドリブルを仕掛けるMFジョルジニオ・ワイナルドゥムもまぶしい存在感を放っている。

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