EUROを沸かせたウェールズがＷ杯予選で苦戦。正念場のセルビア戦へ (4ページ目)

　ウェールズが60年ぶりのＷ杯に出場するには絶対に落とせない試合だが、彼らにとってセルビアには苦い記憶がある。前回大会の予選でも対戦し、敵地で１‐６、ホームで０‐３と、どちらも完敗しているのだ。

　先日、FIFAの年間最優秀監督賞の候補に入ったコールマン監督は、「ショックで話すことさえできなくなった」と、その敵地での大敗を振り返る。

「正直に言うと、ちょっとしたトラウマになった。でも、あんな経験は二度としたくないと胸に誓ったよ。その意味ではよかったと思う」

　その試合には黄金世代の３人も出場していたが、ウェールズはそこから地道にハードワークを重ねて立ち直り、イアン・ラッシュやライアン・ギグスでさえ叶えられなかった主要大会の本戦出場を果たして、４強に到達した。彼らはまだ20代半ば。レッドドラゴンズ（ウェールズ代表の愛称）が昇りゆく高みにリミットはないはずだ。