小林祐希が描く未来予想図。「今、一番行きたいのはウェストハム」 (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

―― ふたつ目のターニングポイントは?

小林 去年の10月10日、アウェーゲームのJ2水戸戦でスタメンを外された試合でした。俺は途中から出場して、終了直前にゴールを決めてチームは1-1で引き分けた。あの試合で、俺は何かを掴んだ。

 俺が水戸戦でスタメンを外されたのは、その前の試合で自分がまったくよくなかったから。俺は27回しかボールに触ってなくて、それを名波浩監督から指摘された。「ボールを触ればいいなら、俺にもできるよ!」って。そう言われたので、水戸戦の15分間で俺は、ボールにたくさん触りまくったんです。そして翌日、10月11日の地元チームとの練習試合で、俺は30分間で72回もボールに触って3ゴールを決めました。このとき俺は、「これが究極のサッカーだ」というのを感じました。

 そこから俺はスタメンに復帰し、チームが勝ちだし、福岡の追撃から逃げるかのように、最後に俺が劇的なゴールを決めてJ1復帰を果たしました。このふたつのターニングポイントがあって、俺は変わりました。

―― それまで日本代表への意識はどうでしたか?

小林 誰も思ってなかっただろうけれど、俺は、「絶対に行ける」って思っていた。

―― 今季のシーズン前のキャンプでも地元テレビ局のインタビューで、「今年の目標は日本代表」って言ってましたね。

小林 日本人のサッカーファンの99%が「何を言ってるんだ!」って笑ったでしょうね。J2から上がってすぐ、「半年後に代表に入ります」って言ったんだから。

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