また新ヒーロー誕生のミラン。出られぬ本田圭佑にくすぶる1月移籍説 (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 しかし本田がピッチに足を踏み入れる機会は本当に少ない。本田の前に立ちはだかる問題は、すでにミランがバランスのとれたチームを作り上げてしまい、このチームがかなりいい結果を出してしまっているということにある。

 ミランは今回のパレルモ戦に勝利して、3位の地位をより確固たるものにした。4位のラツィオ、そしてアタランタ(アタランタがこの順位は驚きだ)を3ポイント引き離している。いくらモンテッラが本田を評価していても、好調のチームをわざわざ変えることはしないだろう。

 そうこうしているうちに本田はピッチから遠ざかり、この前のジェノア戦のように時たまチャンスがやってきても、プレーのリズムを取り戻せなくなってしまう。やはり練習と真剣勝負の試合は別ものだ。そのため本田がいくら「契約を尊重し、来年の6月まではミランにいたい」と主張しても、この1月の移籍説は消えることがない。

 今回の試合の相手、パレルモは4連敗中で、順位も降格が危惧される位置にいる。しかし彼らは予想以上にミランを苦しめた。タイムアップ11分前に彼らはゴールを決め、同点に追いついた(ちなみに現在パレルモを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督は、90年代後半にミランのプリマヴェーラでプレーした経験を持っている)。

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