長友佑都は復権も、インテル混乱中。早くもデブール監督の首筋が寒い (3ページ目)

  • 井川洋一●文text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

 出版直後の10月16日のカリアリとのホームゲーム、クルヴァ・ノルド(インテルサポーターが集うゴール裏)には険悪なムードがうかがえた。「おまえは自分を守るために子どもを使って、オレたちの顔に泥をぬりやがった。おまえは男じゃない、キャプテンでもない。ただの卑怯な臆病者だ」と書かれた横断幕が張られ、イカルディがボールを持つたびに甲高い指笛が鳴った。そして、23歳のストライカーは自ら獲得したPKを外し、後半に訪れた空中戦の決定機も仕留められなかった。一部のインテルファンはその姿を喜んでいたという。

 15歳でバルセロナの下部組織に引き抜かれたイカルディが、才能豊かなFWであることは間違いない。しかし、サンプドリア時代のチームメイトだったマキシ・ロペスの妻ワンダ・ナラを寝取り、その元同僚がもうけた3人の息子(と実の娘)の面倒もみているように、ちょっとズレた感覚の持ち主でもある。それでもデブール監督は、依然として彼に腕章を渡し続けている。

「サッカー選手は王様みたいなもの。なにをしてもいいと思っている」という、今夏にマンチェスター・ユナイテッドのアントニ・マルシアルから一方的に別れを告げられた(理由は新しい恋人)子持ちの美しきバツイチ、サマンサ・ジャクリーヌさんの発言を思い出した。

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