「先発ならもっとできる」ザルツブルク南野拓実は不遇を打ち破れるか (2ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by Getty Images

 ただ、今季のチームはうまく機能しているとは言い難い。第11節を終えてザルツブルクは首位と勝ち点9差の3位。リーグ3連覇中で、今季も優勝候補に挙げられているクラブとしては当然満足できない結果だ。2シーズンぶりに出場しているヨーロッパリーグ(EL)でも3連敗で最下位に沈んでいる。

 ザルツブルクはもともとプレッシングスタイルを得意としていたが、昨季途中に就任したガルシア監督がポゼッション要素を持ち込んだ。よくも悪くも自分たちのやり方を追求していたザルツブルクは、より相手を見てクレバーに戦うことを求められるようになった。

 ただ、チームの若さゆえか、ミスから失点することが多く、自ら試合を難しくしてしまっている。地力で勝る国内リーグでは勝ち点を拾っているが、ミスを見逃してくれないELでは3連敗。前節ニース戦でもビルドアップ中にCBがボールを奪われて失点し、そのまま0-1で敗れている。

 ラザロとワンデルソンも期待されているような結果を残せてはいない。ラザロはリーグ戦10試合に出場し1ゴール。ワンデルソンはリーグ戦9試合に出場し、1ゴール2アシスト。結果ではリーグ戦4試合で3ゴールの南野が上回っている。

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