10戦連続スタメンの酒井宏樹が語る「マルセイユで感じていること」 (2ページ目)

  • 寺野典子●文 text by Terano Noriko photo by Getty Images

「もっと相手の攻撃を止めるべきところで止めるという部分では、僕はまだまだ足りない。試合には勝てたけど、やっぱり相手のペースになったし、ロングボールを跳ね返せない場面もあったし、押し込まれてしまう難しい試合になってしまった」

 実は、原口の先制点が入ったとき、酒井はセレブレーションの輪のなかには入っていかなかった。

「いつも僕は喜びの輪に入るけれど、(9月の)UAE戦では先制点を決めたあとに失点して逆転されてしまった。だから、今回は気を引き締める意味でも行かなかったんです。でも最後に、蛍が決めてくれて、みんなで喜べたことは大きい。チームの一体感も増したし。なにより蛍が取ったからね」

 清武弘嗣、山口とともに、昨季はハノーファーで降格争いを経験。常に前向きな気持ちで試合に挑み続けたが、勝ち点は遠かった。サッカーはひとりではできない。勝てない日々のやるせなさや、それでも奮起しようとお互いを支え合った3人でもあった。しかし、チームの2部降格が決まる。酒井はフランスへ、清武はスペインへ、そして山口は日本へと次の歩を進めた。

「3人が選び、進んだ道が正解になればいい。イラク戦のゴールで蛍がひとつ結果を残せたのは嬉しい」

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