スペイン、タラゴナで守りの要の鈴木大輔「代表でやれる自信はある」 (2ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 先制点を奪ったタラゴナだったが、試合自体はラージョ・バジェカーノに自陣へ閉じ込められ続けた。特に左サイドを中心に攻められ続け、何度となく失点してもおかしくない場面を作られた。もちろん、92分、ロスタイムにミクーがPK失敗したように、この日のタラゴナに幸運が味方をしたのも確かだ。

 ホームチームの執拗なサイド攻撃をアウェーチームが耐えることができた理由のひとつは鈴木の存在にある。決してスマートとは言えない。だが、相手を止めるために体を投げ出してブロック。休む暇さえないラージョのクロス攻撃を、日本人DFは集中力を切らすことなくしのぎ続けた。

 ラージョの攻撃が執拗だったことはCBコンビを組んだ22歳のカメルーン代表、モハメドが後半途中に足をつったことからもわかってもらえるだろうか。鈴木自身も慣れない柔らかいピッチに足をとられ、疲労は蓄積していた。だが、そんな様子は露ほども見せず、相棒のカメルーン人DFを叱咤激励しながら最終ラインを守り続けた。

「誰とコンビを組んでも自分の特徴を出したい。チームのやることは変わっていない。コンビを組んだ相手が若かったので、サポートをしっかりして自分が主導権を握りながらできたかなと」と、自身のパフォーマンスを振り返った。

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