ケルン大迫勇也が語る「なぜドイツでFWの地位を確立できたのか」 (3ページ目)

  • 寺野典子●文 text by terano noriko
  • photo by Getty Images

 昨季15得点をマークした187センチの長身ストライカー、モデストと大迫の2トップは、ふたりが絶妙な距離感を保ち、コンビネーションのよさを見せている。

 終了間際の87分のバイエルン攻撃時には、ペナルティエリア内のこぼれ球へ飛び込んできたシャビ・アロンソに並走した大迫がスライディングタックルでバイエルンのチャンスの芽を摘んだ。しかし、大迫とモデストの守備への負担はそれほど大きなものではない。攻撃のチャンスでは、バイエルン相手のこの日もほとんどノーミスでプレーした大迫の、ケルンにおける今季の存在感は絶大だ。

「前半はほとんどボールを触る機会がなかったけれど、来たら来たでやれる自信はあった。後半はチームとしてもスムーズに戦えたし、いいプレーができていた。僕自身も落ち着いてできている。力が入っていなくて、力みなくできているので、それが一番だと思う。相手がバイエルンであっても気負いもまったくなかった。気負っても意味がないし、チャンレジすること、ゴールへ向かっていくことが一番大事だから、それしか考えていなかった」

 試合をそう振り返り、「もう少し、我慢して飛び出せばよかった。もっと頭をクリアにしておけば問題はなかったのに」と、オフサイド場面を悔しがった。

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