出場激減に首をかしげる岡崎慎司。
ラニエリは何を考えているのか

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

「もう、溜息っすよ。こんなおいしい展開というか、『自分を出したら安定するだろう』という試合展開だったのに......。チームとしてプレッシャーをかけにいけず、クロスを入れられて、危ないチャンスを作られていた。前からの守備は、もっとうまくできたはずです。正直、このサッカーをしていたら、勝ったり、負けたりが続くと思う。

 攻撃も、自分たちから仕掛けるという意味では、うまくいっていないように見えます。どうしても2トップが横のラインで並んでしまうので、どちらかが引いて、というのはなくなってしまう。バランス的にも、ギャップができてセカンドボールを拾えなくなって、というシーンが結構あった」

 交代策でスリマニの代わりにラニエリ監督が投入したのは、MFのアンディ・キングだった。彼をセントラルMFに入れた4−1−4−1にスイッチして中盤を厚くしたが、プレスはかからず、中盤は支配できずと、ポルトに同点弾を許してもおかしくない状況に陥った。だからこそ、岡崎は歯がゆい気持ちでベンチから戦況を見守っていた。

 さらに、「これは監督批判ではない」と前置きしたうえで、CLとの二足の草鞋(わらじ)を履きこなすには、ローテーションが必要だとも訴える。CL参戦に伴い、FWを新たにふたり獲得し、ストライカーは岡崎を含めて5名になった。しかし現状は、2トップをバーディーとスリマニのふたりに固定している。

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