「もうちょいかな」清武弘嗣が先制点
アシストも、セビージャは消化不良

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 乾はこれで2試合連続の招集外。昨シーズンは少なくともメンバーには入っていた。だが、今季はペドロ・レオンやベベなど、両サイドをプレーできる選手たちがチームに加入し、定位置争いのライバルが増えている。置かれている状況は決して楽観視できるものではない。だからこそ気持ちを切らさずサッカーに集中する必要がある。

 乾自身は、悔しさとともに、日々しっかりと準備することの重要性を、言葉として自身の公式ブログに残している。

 一方、清武は「アシストをしてもチームが勝てなかったら意味ないし、数的有利ですからね。まあ負けに等しいかなと思う」と、1-1で終わった試合を振り返った。

 この試合、清武はルーカス・ダリオ・ビエットの先制ゴールをアシスト、数字に残る結果を出した。だが、個人のパフォーマンスよりも、前半に1人、後半にも1人、計2人の退場者がエイバルに出て数的有利になりながら、相手にイニシアチブをとられたチームのパフォーマンスの低さに消化不良を感じていた。

 同じメンバー、同じシステムをこれまで2試合続けることのないセビージャのホルヘ・サンパオリ。短期間で新監督の哲学を理解し実行することは、どのレベルの選手にとっても簡単なことではない。ベースとなるアイデアがあるとはいえ、同じメンバーで同じサッカーをしない監督のもとでチームの共通理解を高めるとなればなおさらだ。

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