チーム一新の香川真司とゴールの武藤嘉紀。ともに「苦しかった」開幕戦 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 2-0となってこのまま試合が終わるかと思われたが、マインツが1点を奪った。81分から出場した武藤嘉紀が、右クロスのボールに頭で合わせ、ネットを揺らした。故障のため先週のドイツ杯ではチームに同行しなかった武藤だが、この日はベンチスタート。短い出場時間で結果を出した。

「ゴールは最低限の結果」と語る武藤だが、「やってみて、10分間でも非常に足がきつかったです。今後こういうこと(途中出場)が増えてくるとなると、もっともっと体をいい状態にしていかないといけないと、あらためて思いました」と、苦しげな表情を浮かべた。自身のコンディションや酷暑に加えて、試合途中から入る難しさもあった。

「(難しさは)ありますね。本当に一歩も動けないくらい乳酸がたまって(疲れてしまい)、これはやばいと思っていました。でも、ああやって動き直しをして、しっかりと得点を取れる場所に顔を出すと、やっぱりチャンスが回ってくるんだな、と」

 そう語った武藤のゴールで1点差に追い上げられ、2-1での勝利となった今季のドルトムントは、チームを一新する大量補強により、まだ調整しなければならないことが多そうだ。昨季であればオーバメヤン、ミキタリアン、マルコ・ロイスの3人による超高速カウンターを仕掛ける攻撃が売り物だったが、今季はそうはいかない。コンビネーションの精度も上げなくてはいけないし、スピード以外の武器も見つけていかなくてはならない。

 伸びしろがある分、楽しみでもあるが、前日にバイエルンが6-0と好発進したことを考えると、早急に精度を上げていきたいところである。

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