清武弘嗣、鮮烈デビュー。スペイン人も「オー」と驚く粋なプレー (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Getty Images

「まずは失点をなくさないといけない。乱打戦はアウェーとかではきつくなるし、もう一回試合を見直して。失点のシーンで僕たち(中盤)が受けられる場面もあったはず。改善点はたくさんある」

 チームは6点を決め大勝した。だが、リーガの中堅クラブであるエスパニョールに、バルセロナやレアル・マドリードを相手にした時以上の失点を喫してしまったことは大きな反省点であり、清武が100%満足できない理由なのだろう。

 それでも清武弘嗣という選手のプレゼンテーションとしては十分すぎる出来だったと思う。この試合に関して、あえてネガティブな要素を探すとすれば、日本代表MFに対する期待値が上がったことぐらいだろう。名作映画の続編への期待と同じように、清武はこの試合と同様、もしくはそれ以上のプレーを、これからも見せ続けることが必要になってくる。

 だが、そんな心配も杞憂に終わることだろう。

「今日の試合はめっちゃ疲れた。このチームは走らないと試合に出られない。監督の目指すサッカーは、攻撃して、守備して、ボールを受けて......と、やることが多い。でも、だいぶ鍛えられると思います(笑)」

 最後は笑顔で語ったように、清武自身がサンパオリのセビージャで大きく成長できることを確信しているのだから。

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